医療コラム

ハートリンク喫茶

ハートリンク喫茶

NPO法人
 ハートリンクワーキングプロジェクト
副理事長 林 三枝

 

 平成25年2月18日、全国で初めて、晩期合併症のある小児がん経験者の職業訓練を兼ねた就労施設となる「ハートリンク喫茶」が、新潟日報社新社屋メディアシップ(新潟市中央区万代3-1-1)の1階にオープンしました。
 本事業は厚生労働省がん臨床科学研究事業の一つで、新潟日報社の委託事業で行われています。
 毎年2000人前後の子どもが発症するとされる小児がんは、今では8割前後が治る時代になりましたが、全国に小児がん経験者は8万人~10万人いると推測されています。
 小児がんは、白血病や脳腫瘍をはじめ400種類以上あり、子どもに多いがんの総称で、その治療においては、強い抗がん剤の投与や、放射線照射、中には骨髄移植をする人もいます。
 小児がん経験者の多くは一般の方と変わらない生活をしています。
 しかし、治療による後遺症で(低身長や能力低下など数百種以上)晩期合併症が起きる人も少なくありません。
 二次がんの発症も見られるようになりました。
 また、その後遺症が就職の妨げになることが多く、社会で自立できるよう支援する仕組みが必要です。
 私どもは、大人になったその子供たちが直面する就労問題に、真剣に取り組んでいます。
 多くの皆様の、ご理解ご支援をお願いいたします。