医療コラム

元気に働くための食事

元気に働くための食事


(一社)新潟県労働衛生医学協会

  健康づくり推進部 保健師 鈴木 沙織

 蒸し暑い日が続き、「体調を崩しやすい」「食欲が落ちる」などの不調はありませんか。食欲がないからと冷たい麺やあっさりした食事中心になっていませんか?実はこのような冷たい食事・柔らかい食事は胃腸の動きが少なくエネルギー消費量が少ないため、「代謝」が悪く、かつ、栄養素の不足から疲れやすく、仕事にも影響します。
 今回は、夏バテを予防し元気に働くための食事のポイントについてご紹介いたします。

1. 夏は冬より代謝が悪い?
 夏は外気温と体温の差が少なく、体温維持のエネルギーが少なくすむため、冬より代謝が悪くなる傾向があります。夏バテを防ぐためには、基本的な朝・昼・晩の食生活のリズムを整えることで代謝がよくなり、暑い夏でもよい体調を保つことができます。

2. 1日3食、できるだけ規則正しく食べましょう
 朝食は体内時計をリセットします。体内時計は光と関係があり、太陽が昇っている時間は活動的に過ごし、しずんだら休息するように調整する仕組みです。太陽の光を浴び、朝食を食べることで1日を活動的に過ごすことができます。
 昼間は特に代謝がよく、栄養素が最も有効利用される時間帯です。昼食で栄養素の豊富な食事をとることが夏バテ防止につながります。
 夕食は体内時計の観点から、夜9時までに済ませることが大切です。夕食から次の日の朝食まで、しっかりと内臓を休ませることは、元気に働くための食事のコツです。

3. 栄養素が多い食品、夏に効く果物を摂る
 栄養素が多い食品として主食は、玄米や雑穀入りのごはん、ライ麦パン、麺類なら、うどんよりは蕎麦がお勧めです。主菜には、赤身の肉、青魚、うなぎ、卵、納豆、副菜には色の濃い夏野菜(オクラ、ピーマン、パプリカなど)がお勧めです。また、果物は夏の体に効く栄養素が多く含まれていますので、1日1回は摂りましょう。


 なお、当会では、管理栄養士・保健師による食事の教育活動も行っています。どうぞお気軽にご連絡ください。


  新潟県労働衛生医学協会 健康づくり推進部  ℡370―1945