医療コラム

禁煙について

禁煙について


(一社)新潟県労働衛生医学協会

  健康づくり推進部 保健師 鈴木 沙織

 今回は、禁煙に関する疑問・質問についてのお話しです。
 喫煙は「防ぎうる病気の原因の最大のもの」と言われています。これから禁煙を考えている方、これまで禁煙にチャレンジしたけど続かなかった方、ご家庭、職場で禁煙を勧めたい方はぜひ参考にして下さい。

①軽いタバコであれば大丈夫?
 タバコのパッケージには「タール○㎎、ニコチン○・○㎎」と記載があります。同じ銘柄でも、タール1㎎の方が8㎎のものより、害はより少ないと考えるかもしれません。しかし、この違いはフィルター(吸い口)構造の違いだけで、その中身(葉)は同じものが使われているのが実態のようです。
 また、よく喫煙者の方から、いわゆる軽いタバコに変えると「物足り無さがあり、本数が増えたり、無意識のうちに深く吸ったりしてしまう」と伺うことがあります。
 そもそもタバコの煙には、4千種類以上もの化学物質が含まれ、そのうち、発がん性物質は60種類と言われています。つまり、タバコの害はタールとニコチンだけの問題ではないので、軽いタバコなら大丈夫、ということでははありません。

②禁煙すると太る?
 ある研究では、禁煙者の8割に平均2㎏の体重増加が見られたものの、禁煙2年目以降には体重がさらに増加する傾向はなく、一時的であったと報告されています。
 一般的に禁煙をすると、味覚や胃腸の働きが改善されることと、タバコがない口寂しさから、知らず知らずのうちに、つい食べ過ぎてしまう傾向があるようです。禁煙して、口
寂しいときには、低カロリーのガムやアメ、カロリーが低い干し昆布、氷などを口にすると良いようです。
 また、禁煙と減量を同時に進行させると、禁煙がつらくなると言われています。自信を持って「タバコから卒業できた」と言えるようになってから、徐々に減量にとりくみましょう。なお、当会でも禁煙の成功率が高いと言われている「禁煙外来」があります。ぜひご利用下さい。

 禁煙外来予約:℡370―1945
 (新潟県労働衛生医学協会健康づくり推進部 医事課
  新潟県労働衛生医学協会 健康 づくり推進部 ℡370―1020